春の午後に見えた光 ~洋服アップサイクル~

春分の日を迎える富山です。三寒四温と言いますが、この頃の気温差は激しすぎるような気がします。先日の地震は、富山では少し揺れただけでした。ですが、東北の皆さんにとっては、寒くて大変な春分の日になることと思います。心からお見舞い申し上げます。

世界の情勢を憂いながら、東北の皆さんの大変な避難生活に心を痛めながら、ただ黙々と手を動かしていたアトリエで、ふと顔を上げると、息子がじっと私の手仕事を眺めていました。

「母さん、元気ないけど、仕事難しいん?」と聞いてきます。なんとなく息子の気遣いが伝わってきました。私は、そうではないこと、なんだか自分のできることを黙々とやるしかないことなど、やるせない気持ちをゆっくり話しました。

息子はじっと聞いていましたが、1000円札と破れた水筒入れを私に差出しました。
(あまり無駄遣いをしない息子にとっては、大切なお小遣いでしょうに)
「ちょっと急ぎなんですが、明日の学校に破れてない水筒入れを持っていきたいです。」
私はハッとしました。息子が丁寧語を使うときは、彼なりに仕事の依頼をする時と決まっています。

何度も修繕した水筒入れは、彼が履けなくなったロングのデニムをアップサイクルしたものでした。とても気に入っていたデニムでしたが、子どもの成長は早いものです。パンツとしては半年、水筒入れとしては4年間、息子の相棒となってくれました。息子は、水筒入れにお礼を言い、やっと離れる決心がついたようでした。

「何かアップサイクルしてほしいものがありますか?」

仕事の依頼の時には、私も息子に丁寧語を使います。

「はい、これでお願いします」

フードの袖をアップサイクルに使います


息子が出してきたのは、お気に入りだったフードです。もう体が大きくなってしまい合わなくなって3年ほど経つ洋服でした。

「ありがとうございます。15分お待ちください」と応えて、フードの袖をアップサイクルしました。

ナスカンなどの部品はまだ使えましたので、糸代と紐代、手間賃で800円をいただき、200円をお返ししました。(水筒入れの詳細はWEBショップの各種サービスでアップしています。

息子は
「ありがとうございます。助かりました。またお願いします。」
と言ってくれました。

紐は、saredo-されど-さんから購入した
FaiRe:y Floss / S25 MUSTARD
を使っています。https://saredo.theshop.jp/items/26780400

私はなんだか、じんわりと心が温まって、
「こちらこそありがとうございました。またのご利用お待ちしております。」
と応えました。

水筒入れの底は袖口を折り返して強化

しばらく経ってから、息子が
「母さん、元気出してね。またお金が貯まったら、京都のお稲荷さんに上ろうね。」
と声をかけてくれました。
嬉しいお誘いにしばらくぶりに心が晴れました。
しばらくぶりに、空を見上げてニッコリできた春の午後となりました。

私の菜園に咲いたオオイヌノフグリ

大勢の方が何とか戦争をやめさせたいと動き、話し合い、声を上げています。私もその一人のつもりでいます。そんな中、東北で地震が起き、現地のひどい状況の映像に心砕かれてしまっていました。

けれども、どうにもできないことは起こるものです。それでも、私にできることがあるんだと思わせてくれた息子に感謝です。

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